SNSを活用した情報発信は、今や企業活動に欠かせない施策のひとつです。コスト削減やスピード感を重視して「自社で運用したい」と考える企業も多いでしょう。しかし、準備不足やノウハウ不足のまま始めると、更新が止まってしまったり、成果につながらない運用になってしまうことも少なくありません。本記事では、企業SNSを自社運用する際によくある失敗や成果が出ない原因、失敗を防ぐためのポイントを解説します。自社での運用を検討中の方や、運用に行き詰まりを感じている方は、ぜひ参考にしてください。
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企業SNSは自社運用で十分?

「自社のSNSは自社で運用したい」そう考える企業は少なくありません。
SNSは、企業の情報発信のツールとして一般的になってきています。情報発信は業務の一環ですから、自社運用を検討するのは当然とも言えるでしょう。SNSを自社で運用するメリットは、外部委託費用を削減できるだけでなく、社内のスピード感を活かしてタイムリーな情報発信ができることです。
日常の社内風景や社員の声、急なニュースやイベント告知なども即座に投稿でき、企業の雰囲気や価値観をリアルに伝えられます。また、運用担当者が自社の製品やサービスを熟知しているため、コンテンツの方向性がぶれにくく、ブランドの世界観を直接表現できるのも強みです。
一方で、SNSは単に情報を投稿するだけでは成果につながらないケースが多いことも忘れてはなりません。SNS運用では、各プラットフォームのアルゴリズムや最新トレンドを把握し、ターゲットユーザーに刺さるコンテンツを継続的に発信するスキルが求められます。
画像や動画の制作、文章のライティング、投稿後の分析と改善など、幅広い業務を社内でこなす必要があり、担当者の負担が大きくなるケースも少なくありません。「やればうまくいく」という思い込みで始めると、効果測定や改善が行われず、時間と労力だけが消費される結果になりがちです。
自社運用を成功させるためには、目的やターゲットの明確化、継続できる体制づくり、そして分析に基づく改善サイクルが不可欠です。こうした準備と運用ルールが整っている場合には、自社運用でも十分な効果を発揮できますが、リソースやノウハウが不足している場合は、部分的に外部の力を取り入れることも検討すべきでしょう。
企業SNSの自社運用でよくある失敗

企業がSNSを自社で運用する際は、コスト面やスピード感でのメリットがある一方、準備不足や運用ノウハウの欠如によって失敗に陥るケースも少なくありません。特に、担当者が本来の業務と兼任してSNSを運営する場合、時間・リソース不足や戦略の不明確さから成果が出にくくなります。ここでは、自社運用でありがちな失敗パターンを具体的に紹介します。
アカウントを作って満足してしまう
SNSアカウントを開設すると、それだけで「第一歩を踏み出せた」と安心してしまいがちです。しかし、アカウントを作ることはスタート地点にすぎず、その後の投稿・企画・分析といった継続的な運用こそが成果に直結します。
開設直後はフォロワーも少なく、情報発信の影響力は限定的です。特に目的や運用方針を定めないまま始めると、更新が止まり、形だけのアカウントになってしまいます。
投稿が続かない
SNS運用は短期決戦ではなく長期戦です。最初はモチベーション高く投稿できても、日常業務の忙しさやネタ不足によって更新が途切れるケースが少なくありません。
しかし、投稿の間隔が空くとアルゴリズム上の露出が減り、フォロワーの関心は離れていきます。これがSNSの特徴です。一度手が離れてしまうと、「何を投稿すればいいかわからない」という状態になり、再開がますます難しくなるでしょう。
内容が宣伝ばかりになる
企業アカウントの失敗例で多いのが、商品やサービスの宣伝一辺倒になるパターンです。フォロワーは広告を見るためにSNSを使っているわけではないため、宣伝ばかりでは飽きられてしまいます。
興味・関心を持ってもらうには、業界の豆知識、活用事例、裏側のストーリー、季節やトレンドに合わせた話題など、価値ある情報や共感を得られる投稿とのバランスが必要です。
ターゲットが不明確
「誰に届けたいのか」が曖昧なまま運用すると、発信内容が散漫になり、結果的にどの層にも響かないアカウントになります。たとえば、既存顧客向けの内容と新規顧客獲得を狙う内容が混在すると、メッセージがブレてしまいます。
ターゲットを具体的に設定し、その層が求める情報やトーンに合わせたコンテンツ戦略を立てることが欠かせません。
自社運用で成果が出ない場合、その原因の多くは『戦略の欠如』と『継続性の不足』にあります。SNSは短期間で結果が出る媒体ではなく、継続的な改善と一貫したブランドメッセージの発信が必要です。

企業SNSの自社運用で成果が出ない原因

SNSの運用は、単に投稿を続けるだけでは十分な成果を得られません。フォロワー数や「いいね」の増加といった表面的な数字だけを追っていると、最終的な目的である売上や問い合わせ、ブランド認知の向上につながらないケースが多く見られます。成果が出ない背景には、戦略設計や改善サイクルの不足、プラットフォーム特性の理解不足など、複数の要因が絡み合っています。ここでは、自社運用で成果が上がらない主な原因を解説します。
運用目的とKPIが設定されていない
「とりあえずSNSを始めてみる」という形で運用をスタートすると、何をゴールとするのかが不明確なまま投稿が続きます。目的やKPI(重要業績評価指標)がないと、方向性が定まらず、成果の測定や改善も困難になってしまうものです。
たとえば「問い合わせを月10件増やす」「採用応募数を前年より20%増やす」といった数値目標を設定して、運用の軸を明確にしましょう。
分析と改善が行われていない
SNSの運用は、データ分析と改善の繰り返しが欠かせません。反応の良かった投稿の特徴や、ユーザーが離脱するポイントを把握しなければ、効果的な戦略は立てられません。
投稿後のインサイト分析を行わず、勘や感覚だけで続けていると、運用効率が低下していきます。結果として、伸びるはずの投稿も見過ごされてしまいます。
SNSの仕様やトレンドを把握していない
SNSはプラットフォームごとにアルゴリズムや機能が頻繁にアップデートされます。たとえば、動画の再生時間やハッシュタグの活用方法が変わることで、ユーザーへのリーチが大きく変動します。
最新仕様や流行の投稿フォーマットを理解していないと、せっかくのコンテンツも埋もれてしまい、効果を最大化できません。
リソース不足
写真・動画の制作、文章作成、投稿スケジュール管理、分析など、SNS運用には多くの作業が伴います。
担当者が他業務と兼任している場合、どうしても時間や労力が不足し、投稿の質や頻度が落ちてしまいます。
結果として、アカウントの成長が鈍化し、期待した成果を得られません。
成果が出ないSNS運用のほとんどは、戦略の欠如かリソース不足が原因です。投稿をこなすだけの運用から脱却し、明確な目的とKPIの設定、データに基づく改善、最新トレンドへの適応を行うことで、運用効果は大きく変わります。
企業SNSの自社運用で失敗しないためのポイント

自社でSNSを成功させるには、場当たり的な運用ではなく、戦略設計から日々の改善までを一貫して行うことが重要です。単に投稿を続けるだけでは成果につながらず、むしろリソースの浪費になってしまう場合もあります。運用体制の整備やデータに基づく判断、適切なリソース配分を意識することで、限られた時間と予算の中でも成果を最大化できます。ここでは、自社運用で失敗を避け、成果を上げるための具体的なポイントを紹介します。
目的とターゲットを明確にする
認知拡大、採用強化、売上アップなど、SNS運用の目的をはっきりさせ、その目的に沿ったターゲット層を明確に設定しましょう。たとえば、採用目的であれば求職者が知りたい社内文化や社員インタビュー、製品認知拡大であれば使用シーンや導入事例など、訴求内容は大きく異なります。
ターゲットが決まれば、発信する内容やトーン、投稿タイミングも自ずと定まります。具体的な人物像(ペルソナ)を描くことで、より刺さるコンテンツ作りが可能になるでしょう。
運用ルールとスケジュールを決める
投稿の頻度やテーマ、画像のフォーマット、ハッシュタグの使用ルールなどを事前に決め、社内で共有します。特に複数人で運用する場合は、トーンやビジュアルの統一が重要です。
また、月単位や週単位の投稿カレンダーを作成し、季節イベントや新商品の発売日などに合わせて企画を組み込むことで、計画的かつ効果的な運用が可能になります。こういった工夫をしておくことで、担当者が変わっても一貫した発信が維持できます。
分析と改善を定期的に行う
SNSは「やりっぱなし」にせず、必ず投稿の反応やフォロワー動向を分析しましょう。アクセス解析ツールやプラットフォームのインサイト機能を活用し、反応の良いコンテンツの特徴や効果的な投稿時間帯を把握します。
たとえば、写真より動画の方が反応率が高い、平日の朝より夜の方がエンゲージメントが伸びるなどの傾向が見えれば、それに合わせた改善が可能です。結果に基づき戦略を調整することで、徐々に成果が積み上がっていきます。
必要に応じて外部の力を借りる
社内に十分なノウハウやリソースがない場合は、運用代行やコンサルティングの活用も有効です。戦略設計や広告運用、コンテンツ制作など、一部だけを外注する方法もあります。
たとえば、日々の投稿は社内で行い、広告配信や分析レポートは外部に委託するといったハイブリッド型の運用なら、コストを抑えつつ専門知識も活用できます。自社の弱点を補強しながら運用できる体制を整えましょう。
SNS運用の成果を最大化するには、明確な戦略と継続的な改善が不可欠です。社内で全てを賄おうとすると、どうしてもリソース不足や専門性の限界に直面しやすくなります。外部の専門家を部分的に活用するだけでも、運用の質とスピードは飛躍的に向上します。自社運用で伸び悩んでいる場合は、第三者の視点を取り入れることを検討してみてください。
企業SNSの自社運用がうまくいかないならマチオコシ株式会社

SNS運用で成果を出すには、戦略設計からコンテンツ制作、投稿スケジュール管理、分析・改善まで、多岐にわたる業務を継続的に行う必要があります。自社だけでこれらを全てカバーするのは容易ではなく、「更新が止まってしまった」「思ったようにフォロワーが増えない」「売上や応募につながらない」といった課題を抱える企業も少なくありません。
マチオコシ株式会社では、SNS運用の戦略立案から日々の投稿代行、広告運用、効果測定までをトータルでサポートします。
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・最新トレンドやアルゴリズム変化にも対応
・数値改善につながるデータ分析と改善提案
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