ヒトツナギ
地元閖上を愛し、連坊でも愛されるたこ焼き店|閖上たこやき りり~あっぷ

今回は、宮城県仙台市若林区 連坊でたこ焼きをメインに提供するお店「りり〜あっぷ」の店主・佐藤千佳さんに、お店を始めたきっかけや地元への想い、そして未来への展望について、たっぷりと語っていただきました。ぜひ最後までご覧ください。

「いつか、ここでたこ焼き屋さんを」という夢

ーー本日はよろしくお願いいたします。まず、自己紹介と事業内容について、簡単にご紹介いただけますでしょうか?

〈佐藤さん〉はい、よろしくお願いします。りり〜あっぷ店主の佐藤千佳です。生まれも育ちも、宮城県名取市の閖上です。今はここ連坊で、たこ焼きをメインに提供させていただいています。趣味は、料理を作ることと、カラオケを歌うこと、そして道の駅を巡ることですね。

ーー閖上ご出身なんですね。なぜ、たこ焼き屋さんを始めようと思ったのでしょうか?

〈佐藤さん〉このお店を始める前は、長年この場所で米屋を営んでいました。でも、もともと「いつか自分のお店を持ちたい」という夢があって、特に「たこ焼き屋さん」をやりたいという思いがあったんです。小さい頃からたこ焼きが大好きで、地元にあったたこ焼き屋さんの味が忘れられなかったんです。

でも、「お店をやりたい」という思いを商工会議所の方に話した時、「こんなところにお店を出しても、お客さんは来ない」と言われて、一旦諦めてしまったんです。

ーーそれでも、お店をオープンされたきっかけはなんだったんですか?

〈佐藤さん〉東日本大震災です。震災で、私の故郷である閖上の街は、ほとんどなくなってしまいました。地元にあった大好きだった閖上のたこ焼き屋さんも震災の被害に遭って。その時に、「あのお店のたこ焼きは、もう二度と食べられないんだ」と思ったら、すごく寂しくなって。そんな時、地元の大学生たちが、閖上のたこ焼きを復活させるイベントを企画してくれたんです。そのイベントに参加したことが、お店を始める大きなきっかけになりました。

震災を乗り越え、たこ焼きで人々を笑顔にしたい

ーーそのイベントがきっかけで、お店をオープンされたんですね。

〈佐藤さん〉はい。イベントでの反響に背中を押されて、閖上のたこ焼きを紡いでいくために、その時に住んでいたここ連坊でお店を始めることを決意しました。でも、お店を始めるにも、どうすれば良いのか何も分からなくて。商工会議所に相談したり、色々な人に助けてもらいながら、やっとお店をオープンすることができました。


ーーオープン当初は、どのような苦労がありましたか?

〈佐藤さん〉最初は、なかなかお客さんが来なかったり、色々と大変でした。お店をどうやって回していくか、というのが全く分からず手探り状態でした。メニューもなかったし、お店に来てくれるのは近所の人ばかりで。どうしたらお店を知ってもらえるのか、本当に悩みましたね。

こだわりは「閖上の味」を未来につなぐこと

ーーりり〜あっぷさんのたこ焼きの特徴を教えていただけますか?

〈佐藤さん〉閖上のたこ焼きは、串に3つ刺さっているのが特徴なんです。昔は仙台でも同じスタイルのたこ焼きが多かったんですけど、今ではほとんど見なくなりました。ソースも昔の味をベースにしながら、今の人にも食べやすいように少しマイルドにアレンジしています。

息子さんの参加で、新たな風

ーーりり〜あっぷさんには、息子さんも一緒に経営に携わっているんですよね?

〈佐藤さん〉はい、息子の豊が、手伝ってくれるようになってから、お店は大きく変わりました。それまでは、私1人で、お店を切り盛りしていて、なかなか新しいことに挑戦する余裕もなかったんですが、豊がお店に加わってから、SNSでの発信を始めたり、イートインスペースを拡充したりと、お店は大きく変わりました。

ーーお二人で、お店を運営していく上で、意見がぶつかることはありませんか?

〈佐藤さん〉もちろんありますよ。でも、それは、お互いにお店を良くしたいと思っているからこそ。豊は、冷静に判断して、アドバイスをくれるので、すごく頼りになる存在です。

「ただいま」と帰ってこれる場所であり続ける

ーーりり〜あっぷを訪れるお客様との印象的なエピソードはありますか?

〈佐藤さん〉たくさんありますね。その中でも特に印象に残っているのは、スウェーデンからのお客様がお店に来てくれたことです。日本語も英語も話せない方でしたが、たこ焼きを食べて「美味しい」って笑顔で言ってくれたんです。そのあと、お店を気に入って何度も通ってくれるようになって。本当に嬉しかったですね。

ーー言葉の壁を越えて、お店の味が愛されているんですね。

〈佐藤さん〉はい。それから、りり〜あっぷを「ただいま」って言って帰ってきてくれる、常連さんが増えたことも、すごく嬉しいです。まるで実家に帰ってきたかのように、くつろいでくれるのを見ると、「このお店をやってて良かったな」と心から思います。

地元を盛り上げる、りり〜あっぷのこれから

ーー最後に、今後の展望について教えてください。

〈佐藤さん〉これからも、地域の皆さんがいつでも「ただいま」と帰って来られるような、温かいお店であり続けたいですね。「あそこに行けば、なんだか元気になれる」そう思ってもらえるような場所を目指していきたいです。

〈息子 豊さん〉母の想いを引き継ぎながら、りり〜あっぷをさらに発展させていきたいと思っています。このりり〜あっぷの場所を活かしながら、地元商店街を巻き込みながら街づくりに挑戦したり、若い世代の人にもっと興味を持ってもらえるような発信をしていきたいですね。何よりも母が健康に楽しく、生き生きとたこ焼きを作り続けられるよう、このお店を大切に、長く続けて行きたいと思っています。

ーーりり〜あっぷさんの今後のご活躍が、ますます楽しみです。本日は、ありがとうございました。

〈佐藤さん〉こちらこそ、ありがとうございました。これからも、りり〜あっぷをよろしくお願いします。

INFORMATION
閖上たこやき りり〜あっぷ
https://www.instagram.com/lilyup_takoyaki

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