ヒトツナギ
暮らしに寄り添う“人生の伴走者”|らいふパートナーズ株式会社

今回は、日常のハウスクリーニングから遺品整理、結婚相談所まで、多様な事業を展開する「らいふパートナーズ株式会社」の代表取締役・佐藤大輔さんにお話を伺いました。人々の「困った」に寄り添い続ける佐藤さんの想いや、会社設立の背景、これからのビジョンについて、詳しくお話を伺いました。ぜひ最後までご覧ください。

【プロフィール】
らいふパートナーズ株式会社 代表取締役 佐藤 大輔
大学時代から複数の事業を手がけ、現在は仙台市を拠点に「らいふパートナーズ株式会社」を経営。ハウスクリーニングから特殊清掃、結婚相談所まで、多岐にわたるサービスを展開。「出会えてよかった人になる」を人生のテーマに掲げ、人とのつながりを大切に活動している。

「困った」に寄り添う、日常生活の総合サポート

ーー本日はよろしくお願いいたします。まず、会社の概要について教えていただけますか?

らいふパートナーズ株式会社では、日常生活におけるさまざまな「困った」に対応するサービスを展開しています。具体的にはエアコンや水回りの清掃、引っ越し時の不用品処分、遺品整理や特殊清掃などです。

また、結婚相談所も運営しており、日常の暮らしや人生の転機をサポートする「ライフパートナー」として、人とのつながりを大切にしています。家電の故障、庭の雑草、トイレの詰まり、そういった小さな問題に気軽に相談できる存在でありたいと思っています。

喜ばれる商売がしたい、それが起業の原点

ーーこの会社を設立されたきっかけは何だったのでしょうか?

「喜ばれる商売がしたい」——この想いがすべての原点です。人に喜ばれることを続けていきたいという気持ちが強く、そういう仕事を選びました。大学時代から輸入香水の販売やリサイクル家電の取引、飲食店経営など、いくつもの事業を経験しましたが、最終的にたどり着いたのが「人の役に立つ」ことに特化した今の形です。

「喜んでもらえるなら何でもやる」というスタンスで、必要とされるサービスを柔軟に取り入れてきました。

壁を越えたのは「自分らしく」あること

ーー創業当初の苦労と、そこからの成長について教えてください。

最初はフランチャイズに加盟する形で、清掃業をスタートしました。ところが、仕事の依頼は本部からの紹介頼みで、自分では営業もできず、月に1万円程度の売上しか立ちませんでした。それでも「うまくいかないのはフランチャイズのせいだ」と思い込んでいたんです。成功したときは自分のおかげ、うまくいかないときは他人のせい——そんな考えに陥っていました。

そんな状態を見かねた仲間から、「それって佐藤らしくないよね」と言われたことが、大きな転機になりました。「確かに今、自分の足で立てていない」と気づき、自分で営業をして、自分で価格を決め、サービス内容も自分の裁量で動かす“完全な独立型”へと舵を切ることにしました。

すると、「自分で責任を持って動く」姿勢が伝わったのか、仕事の依頼が急増。初月1万円だった売上は、1年後には同じ月で500万円を超えるまでになりました。

他人の土俵に乗っているうちは「自分らしさ」は発揮できない。自分で舵を取り、自分らしくやることで、やっと人にも伝わり、結果もついてくるんだと実感した出来事でした。

人の人生に深く関わる仕事

ーー印象に残っているエピソードはありますか?

お客様の中には、3年前にエアコン掃除を依頼された方から再びご連絡をいただくこともあります。義理の母が亡くなったから遺品整理をお願いしたい、という具合に、人生の大きな節目で思い出してもらえるんです。

特殊清掃では、亡くなった方の部屋に立ち会うこともあり、残されたご家族の想いや後悔を直接受け取る機会が多くあります。例えば、ある父子家庭では、娘さんが結婚を機に家を出たわずか1週間後に、お父様が熱中症で亡くなられました。誰にも看取られず、発見されたのは近隣住民からの異臭による通報がきっかけでした。

この現場では、娘さんの「もっと早く気づけていれば」「水を飲むように言っておけばよかった」という悔しさと、自責の念が胸に刺さりました。私たちはただ清掃をするのではなく、そうした想いや時間の流れごと、空間ごと受け止めながら作業にあたります。

人が亡くなった後にしか見えてこないこと——例えば、使われたままの薬や手紙、趣味の痕跡などから、その人がどんな人生を歩んできたかが垣間見えます。それを片付けるということは、ただ物を処分するのではなく、その人の「物語の締めくくり」に関わる行為です。だからこそ、重いけれど、非常に意味のある仕事だと感じています。

キャリアと対応力が最大の強み

ーー御社の強みを教えてください。

一番は「キャリア」です。8〜9年前に始めた当時、清掃業者はほとんどいませんでした。今はコロナの影響やSNSの普及で増えましたが、私たちはずっと現場でやってきた経験があります。

そのため、他社が断るような古いエアコンにも対応できますし、スピード対応も可能です。お客様のご都合に合わせて夜10時に見積もりに行くこともあります。「困った」を放っておけない性格なので、できることがあるならとりあえず駆けつけます。

一人暮らしの味方に、家電リースの構想も

ーー今後、挑戦したい新しい取り組みについて教えてください。

現在、新たな取り組みとして考えているのが「家電リース事業」です。今は物価が高騰し、特に若者や単身世帯にとって、冷蔵庫や洗濯機、エアコンといった必需品を揃えることが大きな負担になっています。一方で、引っ越しや一時的な住まいで「新品を買うのはもったいない」と感じている人も多い。

そこで、ハウスクリーニングや遺品整理などで回収した家電を、私たちの手で分解・清掃・整備し、再生品としてリーズナブルに貸し出すサービスを検討中です。清掃のプロとして、自信を持って「新品同様」の状態に整えることができるのは、私たちならではの強み。学生や単身赴任の方、短期居住者など、“必要なときに必要なだけ”使える仕組みを目指しています。

「共通言語」で人と人をつなぐ

ーー将来の展望についてお聞かせください。

「暮らしの共通言語」を生み出すマニュアルづくりです。掃除の仕方、洗濯物の干し方、ゴミ出しのタイミング——こうした“日常の当たり前”は、実は人によって全く違います。結婚相談所の現場でも、「お風呂をどこで拭くか」で揉めるカップルや、「うちはこうだった」が衝突の原因になる例を何度も見てきました。

家庭内や人間関係のすれ違いを減らすには、「共通認識=共通言語」が必要です。そこで、生活習慣に関するマニュアルを整え、ウェブ上で誰もが学べるような仕組みを作っていきたいと考えています。

さらに将来的には、それらを“資格”として認定するような仕組みも構想中です。「生きる力」や「共に暮らす力」を社会的に認められる形にし、子育てや教育にもつながるような基盤を整えていきたいと思っています。

INFORMATION
らいふパートナーズ株式会社
https://lifepartners-miyagi.com/

記事一覧に戻る

CONTACT

お問い合わせ

サービスに関するご質問やご相談など、
お気軽にお問い合わせください。
仙台に関する情報はもちろん、
WEBに関わる全ての相談を承っております。